主人公の名は、ジョン・メリック。
「エレファント・マン」として、見世物小屋に立たされていた。

この映画を見た時の衝撃と言ったら!
ペーチンの人生を変えた、映画です。

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舞台は、19世紀のロンドン。
生まれつきの奇形、ジョン・メリックは、白痴だと思われ、見世物小屋で見世物にされていた青年。
彼の、肥大した頭蓋骨は額から突き出て、体のいたるところに腫瘍があり、唇は歪み、横になることも、歩くことも難しい。
見世物小屋で、ジョンを見かけた外科医が、研究目的でジョンを引き取り、病院の屋根裏部屋で、彼を観察します。
最初は、何もわからない白痴だと思われていたジョンが、実は、聖書を読み、芸術を愛する美しい心の持ち主だと、医師は徐々に、気づいていく。
人に対し、怯えた素振りを見せるジョンが、少しずつ心を開き、杖を使って歩いたり、人と話したりし・・・
最後は、普通の人と同じように仰向けになって眠りにつくまで。

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この映画を観たとき、ペーチンは中学生くらいだったのかな。
姉のユーちゃんとレンタルして。
白黒の、何だか難しそうな、暗い映画だったんだけど。

涙が流れて、止まらなかった。
そして、決めたの。
ペーチンは、どんな人を見ても(外見が)、例え布袋を頭に被って、ヨタヨタと歩いている人を見ても、怖がらないようにしようって。
ジョン・メリックを、初めて見た看護婦さんが、キャー!と叫び声をあげて、食事ののったお皿をこぼし、逃げて行ったように、あんな風に人を傷つけることはしないでおこうって。

でも、現実は、ダメだったの。
クッキーを売りにきた耳の聞こえない(?)子どもが、宿舎に突然、ピンポンしにきて、何を喋ってるのか解らないとき、びっくりして逃げたし。
その時、きちんと対応してくれたのは、姉のユーちゃんだったわ。

そんな自分がダメだと思って、10代後半は、身体障害児の施設にボランティアに行く活動を繰り返したんだけど、不思議な動きをしてヨダレを垂らしている子ども達に、いつまでたっても慣れなかった。

看護師になって、病棟でお仕事し始めると、いろんな人に出会った。
癌で顔の下を切除して、下顎の無い人。マスクをしていて、外したら酷い悪臭がして、ガーゼ交換の処置をする時、とても嫌だった。
眼球の無い赤ちゃん。お母さんが、いつまでも病院に迎えにこなくて、生後3ヶ月経っても、新生児室で預かっていた。

生きてきた経験年数を重ねて、いろいろな事に、少しずつ驚かなくなってきたペーチンだけど。
もし、エレファントマンに会ったら、叫び声をあげて逃げてしまうかもしれない。
見た目の醜悪さに怯えて、綺麗な内面に気付けない。
その時、ジョン・メリックは、石のように心を固くして、自分の心が傷つかないようにするしかない。

何十年も前の白黒映画、「 エレファント・マン 」。
『 僕は動物じゃない!象じゃない!人間だ。人間なんだ。』
とてもショックを受けて、今でも自身に、人間の価値を問いかけます。


エレファント・マン [Blu-ray]
ジョン・ハート
KADOKAWA / 角川書店
2017-09-29